週末マスターの独り言

オチコチ Live at Sweet Rain

5月9日(水)のSweet Rainのライヴは、僕の大好きなテナー&ソプラノサックス奏者かみむら泰一さん率いる「オチコチ」でした。

是安さん亡きあと、色々なベーシストやピアニストをゲストに迎えて様々な音楽にチャレンジし続けています。

今回はレギュラー・メンバーであるドラムの橋本学さんにゲストプレイヤーとしてベースの吉野弘志さんが加わりました。
このメンバーでのオチコチは2回目です。

僕は仕事の都合でファーストセットが終了するころにお店に着いたのですが、店の外までいつも以上に力強いソプラノの音が聴こえてきて「・・・」と思いながら店に入りました。

そう、この日の演奏は不要なものを徹底的に削り落とした、実に引き締まった、筋肉質なサウンドでした。
選び抜かれた音を力強く吹ききるかみむらさんのサックス、いつものように繊細でありながら独特のグル―ヴ感を生みだす橋本さんのドラム、そしてサウンド全体をしっかりと支える野太い音の吉野さんのベース。
この3者の音が絶妙のバランスで引き合います。一体感があります。
特に橋本さんのドラムは凄すぎます。聴くたびに驚きを与えられます

今日はかみむらさんが小物や笛、エレクトロニクスという飛び道具系を使わなかったから、トリオ・サウンドが拡散することなく、より濃密になったのかもしれません。

個人的には今まで聴いたオチコチの中では最高の演奏だと感じました。


欲を言えば、この音楽の骨格が浮かび出た筋肉質で引き締まったサウンドに、エレクトリック・エフェクターを使った彩色がセンス良く加わって欲しいなと思うのでした。
そうすれば、もっと素敵な音楽が生まれそうな予感がします。

次回のオチコチはまだ未定ですが、おそらく9月頃になると思います。乞うご期待!
次は頑張ってもっとお客さん呼びます!呼びましょう!
もっともっと多くの人に聴いて欲しい音楽だから!

ベースの吉野さんは、6月1日(金)にピアノの石田幹夫さんとの DUOで出演されます。
石田幹夫さんはSweet Rain初登場。とても楽しみです。


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金澤英明トリオ Live at Sweet Rain

5月5日、子供の日のライヴは金澤英明トリオ。
メンバーは、お馴染の親分、金澤英明(B)に、若手イケメンギタリスト井上銘、そして金澤さんとのトリオではお馴染の若手の天才的ドラマー石若駿。

井上銘君は初出演。

若手二人を従えて、親分、金澤さんがどんな音楽をつくりだしてくれるのか実に楽しみでした。


子供の日のおかげか、小学生と中学生くらいのとっても可愛いお嬢さんを連れたお母さん、高校生くらいのお嬢様とご一緒のお母さんなど、お子様連れが目立つという、ジャズ・ライヴとしては珍しい光景となりました。
若い人にジャズの生演奏をもっと聴いて欲しいので嬉しい限りです!


そして、このトリオがつくりだすサウンドは、繊細でありながらジャズの重たいビートを感じさせる「本物」のクリエイティヴな音楽でした。

ジャズのいわゆるスタンダードを、井上銘君が多彩な音色と確実なテクニックで、実に良いセンスでプレイします。そこに石若駿君のセンシティヴなドラムが上手く絡みます。
金澤さんは珍しくアンプを使って、いつも以上に迫力満点のサウンドで迫ります。

このトリオ、ものすごく大きな可能性を感じます。
何か新しいものを生みだしそうな、そんな気配を感じます。

また聴きたい、次はもっと凄い音楽が生まれそうだから、と心底思わせるトリオでした。

ところが、残念ながら井上銘君は9月からバークリーに行くということで、この願いは暫くお預けになりそうです・・・残念ですが、一段と成長した井上銘君の姿を期待して待ちたいと思います。

このような若手とベテランがお互いに刺激を与えながら新しい音楽を生みだしていく、そんなバンドがもっと出てきてほしいなと思います。
それにしても、井上銘君と石若駿君の年齢を足しても39か・・・僕は・・・年取ったな・・・





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川上さとみトリオ Live at Sweet Rain

さて、GW5月4日(金)のライヴは、世界を舞台に活躍する美人ピアニストである川上さとみのトリオ。
メンバーは、川上さとみ(P)、小杉敏(B)、田鹿雅裕(Ds)というレギュラー・トリオ。

毎回、世界の一流とはこういうものだということを示す素晴らしい演奏をしてくれるこのトリオ、今回も期待以上の素晴らしさでした。

川上さんの音色の美しさ、これは世界でもトップクラスだと思います。
手首の病気も良くなってきたのでしょうか・・・前回以上に右手のタッチが力強くなっていました。
それにオリジナル曲の素晴らしさも川上さんの魅力です。
セカンドセットで演奏した「Soul」はその独特のメロディー・ラインと疾走感が堪りませんでした!

そして、なんといってもサウンド全体からビ・バップの香りがプンプンと漂います。
まさしく正統派のビ・バップ・ピアニスト。
そこに小杉さんと田鹿さんという職人がしっかりサポートすることによって、完全なるジャズの世界が出現します。
特に田鹿さんの完璧にコントロールされたドラムはトリオ全体のサウンドを方向付けているといっても過言ではないと思います。

それにしても、この夜聴いた「クレオパトラの夢」は最高にエレガント。こんなにエレガントにスウィングする「クレオパトラの夢」は聴いたことがありません。

最高のライヴでした!

次回の川上さとみトリオの出演は7月14日(土)です。
お楽しみに!

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ソニー・ロリンズ/ニュークス・タイム

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僕が初めて聴いたジャズのレコードです。

高校1年生でした。

その頃は高校の吹奏楽部でフレンチ・ホルンを吹き、クラシックとプログレに夢中でした。

クルト・マズア指揮のライプチヒ・ゲバントハウス管弦楽団のベートーベン(これはライヴも観たのですが本当に素晴らしかった)、カール・ベーム&ウィーンフィルのモーツアルト、ワルター&コロムビア響のブラームス、そして、フロイド、クリムゾン、フォーカス、イエス、などなどに熱中していました。
その当時使っていたステレオがビクターのコンポーネントで、たしかスピーカーはSX3。温かみのある良い音してました。

そんな時に趣味でジャズのクラリネットなどを吹いていた父親が「聴いてみろ」と出したのがこのニュークス・タイム。

最初の曲チューン・アップでフィリー・ジョーのシンバル音を聴いた時、ターラ・ラーラーラーというテーマがロリンズのぶっとい音で出てきた時の感動というか、なんだかぞくぞくするような感じは今でも忘れられません。

想い出の1枚であり、僕にとってのジャズとは何かを雄弁に物語ってる1枚なのでした。



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チャノ・ドミンゲス./フラメンコ・スケッチズ〜スパニッシュ・カインド・オブ・ブルー

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スペインのピアニスト、チャノ・ドミンゲスがマイルス・デイヴィス『カインド・オブ・ブルー』発表から50年を記念してしてニューヨークのクラブ「ジャズ・スタンダード」でおこなったライヴを録音した作品。

「100%の自由度でジャズとフラメンコを融合した傑作の誕生!」とCD紹介にはありますが、まさに100%の自由度!

1曲目の「フラメンコ・スケッチズ」から、ほとんどマイルスの雰囲気を感じさせません。
チャノの鋭い短刀のように美しいピアノが空気を切り裂き、カンテが入ると一気にフラメンコの空気に包まれます。
そう、全体に非常にフラメンコ色が強く、そこが僕としては気に入りました。
3曲目の「ブルー・イン・グリーン」でのカンテも、なんだかエバンスの世界が郷土色豊かな民謡になったみたいで不思議な雰囲気です。
4曲目の「ソー・ファット」でのフラメンコのリズムに乗ってのタップと手拍子で、スペイン風の熱気は最高潮に達します。

最初にこのアルバムを聴いた時は、どうもカンテが浮いて、不自然に感じたのですが、何度も聴き返すうちにこの世界にはまりこんでしまいました。

まさに、フラメンコが完全にマイルスの世界を呑込んだ(融合ではない)傑作だと思います。

このアルバムを聴いた後にマイルスの「カインド・オブ・ブルー」を聴いてみてください。
実に新鮮に響くから不思議です。

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