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絶好調の清水くるみ 仮ガーシュイン・トリオLive at Sweet Rain

5月18日(金)のSweet Rainは仮ガーシュイン・トリオ。

メンバーは、もちろん、清水くるみ(P)米木康志(B)原大力(Ds)。

この日のトリオは凄まじい、神がかり的なプレイでした。
これがジャズの醍醐味。
清水くるみさんのピアノが、ある時は真夏の照りつける太陽のように激しく、ある時は海の上を一気に上昇する海燕のように軽やかに力強く、そしてある時は春の訪れとともに溶ける氷のように命を輝かせながら、躍動します。
そう、何かが迸り出るように!
「絶好調だ!」「こんなプレイ聴いたことない!」と聴いていた人は皆感じたと思います。実際、終演後、何人かのお客さんが「信じられないくらい素晴らしかった!」、「こんなに凄いジャズは久しぶりに聴いた」と、感動冷めやらぬ表情でした。

そして、清水さんと一体となった米木さんのベースと原さんのドラム。

米木さんのベースの力強さは人間業とは思えません。
指板に吸いつくような指使いでぐぐっと強力に押さえつけ、そこから発する太く引き締まった波動がSweet Rainの空間を揺さぶりました。
店全体が力強くスウィングしたのでした。
店全体がスウィングするのだから、否応なく身体はスウィングしてしまいます。
それにしても、PA通さない生音でこんなのは信じられません。

そして、原さんのドラムはいつも以上に力強い清水さんのピアノを更に刺激するように叩きまくります。
繊細かつ豪快。

この3者の音は一糸乱れぬ波となって、オーディエンス全員を素敵な所に連れていったのでした。

こんなに素晴らしい演奏は滅多に聴けないと思います。そして、そいうい演奏が生まれる瞬間を体験できること、それがジャズを聴く最高の楽しみだと思います。

終演後、初めて米木さんと飲みながら少しお話したのですが(今まで怖くて余り話しかけることができませんでした・・・)、そのジャズに対する真摯な姿勢に感銘しました。
だからこそ、こんなに凄い音楽ができるんですね。
「お仕事」、「エンターテイメント」のジャズではなく、「表現」としてのジャズです。そして、その結果が「エンターテイメント」にもなっている。
素晴らしいです。

さて、仮ガーシュイン・トリオと「仮」がついているのが気になった方もいらっしゃるかと思うのですが、これは前回ガーシュイン・トリオということでガーシュインの曲が大好きだからと言ってご来店されたお客様がいらっしゃったのですが、結局ガーシュインの曲は1曲も演奏しなかったので、僕が少しクレームめいたことを言ったのでくるみさんが気にして仮とつけたのでした。
余計な気を使わせて申し訳ありませんでした(今回はガーシュインも何曲かやりました)。
その時も、お客さんはガーシュインの曲はなかったけど素晴らしかったと満足されて帰られたので、特に問題はなかったのですが・・・。

次回のガーシュイン・トリオ、おそらく9月か10月になると思います。
今から期待が膨らみます!





 
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プロフィール

マスターDH

Author:マスターDH
マスターDHです。
普段はマーケティングコンサルタントとして働き、週末は中野のジャズダイニングバー「Sweet Rain」で居るだけマスターをしています。ジャズ、プログレ、クラシック、民族音楽と雑食性ですがかなり偏食でもあります。今だに、コニッツのようにアルトを吹くことを夢見ています。

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